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『バンジョーとカズーイの大冒険』概要
『ディディーコングレーシング』に登場したクマのバンジョーと本作初登場の鳥のカズーイが冒険に出る物語。
2匹が文字通り一心同体となって行動するという冒険形態が特徴の作品である。
アクションゲームであるが、アクション性より謎解き・人助けといった要素を重視した作風はその後の同社作品の基となった。
基本的なシステムは『スーパーマリオ64』を参考に作られており、箱庭タイプのステージ内に散らばった「ジグソー」「音符」を収集し、一定数を集めると次のステージへの道が開く。
また、使うたびに残量が減るアイテムなどスーパーマリオ64には存在しない独自のシステムも多い。
また、日本では後述するCM放送やJR西日本と提携してのラッピングトレインの運行(使用車両は0系ファミリーひかり)が行われ、話題となった。
特に後者はゲームの販売戦略としても新幹線の営業戦略としても異例で、同方法を取った最初の存在となった(2例目となったのは2008年7月からの約2ヶ月間、東北・秋田・山形・上越・北陸各新幹線の車両にポケモンをラッピングした『ポケモン新幹線』)。
積極的な宣伝活動も知名度は上がったが売り上げにはあまり繋がらず、2回目が行われることは無かった。
後年、レア社はこの作品のシステムを発展させて『ドンキーコング64』を開発した。
そのため、両作品の間には「パッド」「消費型アイテム」「CボタンとZトリガーを組み合わせた操作」など類似点が多い。
※Wikipediaより抜粋
『バンジョーとカズーイの大冒険』プレイレビュー
1998年12月6日にレア社から発売されたニンテンドー64用ソフト。元々は同社がこのゲームを発売する前に世に出された「ディディーコングレーシング」に登場したバンジョーという熊のキャラクターを主人公にした作品である。
今となってはよく聞く「箱庭ゲー」と呼ばれるジャンルで、バラエティに富んだステージを駆け巡り、散りばめられたアイテムを謎解きで入手したり、時にはボスと戦っていくなどの展開が用意されている。
後に版権がマイクロソフトに移ったことにより、Xbox360及びoneにてHDリマスター版が発売された。
良かった点
まず注目したい点は、魅力的な世界観。ストーリー自体は非常に王道を貫いています。
主人公の妹が、その地に住んでいる悪い魔女に連れ去られてしまったため、その子を救出するために二人の主人公が冒険の旅に出るという話になっています。
しかし、これを人間ではなく、動物や架空の生き物達で繰り広げているのが面白いところ。
主人公が熊で、その背中に背負っているカバンに入っている鳥の二人(ニ匹)。
悪役の魔女は骸骨に近いくらいの容姿をしています。
他にも、冒険の手助けをしてくれるモグラや魔法使いの骸骨など様々なキャラクターが登場します。
魔女が妹をさらった理由も実はめちゃくちゃ単純。
美しい若さをもった女性がたまたま主人公の妹だったため、その美貌を得るための実験にかけるためさらっていったという、どこかで聞いたことのあるようなストーリー展開です。
しかし、このような感じのストーリーを架空の生き物達に演じさせることによって、独特の世界観へと惹きこまれていくのだと思いました。
そして、多種多様のバラエティに富んだステージの数々、ステージ内に出てくる表現。
それらはこのゲームの「醍醐味」と言っても過言ではない要素です。
そもそもこのゲームの基本システムは、様々なステージに隠されたアイテムを入手し、次のステージへ進んでいくスタイルなので同ハードで発売された「スーパーマリオ64」に近いものがあります。
しかし、他のゲームにはないブラックさが滲み出ているのがこの作品の大きな魅力となっています。
最初の方は、良くあるような爽やかな平原(山)だったり、とても綺麗な砂浜を冒険したりするのですが、よーく色んな所に目を当てるとトラウマになってしまうレベルの要素がたくさん盛り込まれています。
綺麗なビーチだと思って海を泳ごうとすると、サメが突如画面の中に現れて、プレイヤーを必要以上に追いかけて攻撃してきたり、汚れた水の中へ魔女が意地悪をするために沈められていたロボットの中に入り、探索していると、溜まりに溜まった汚れのせいか、気味の悪い触手がたくさん蠢いていたり、敵を倒すと変な奇声を発して体がバラバラになって飛び散ったりと、怖かったり気持ち悪かったりもします。
しかしこのブラックユーモア加減が丁度良く、気づくとこれくらいが当たり前になってきてしまうので不思議。
また、ステージの世界観が一つ一つ違うので、プレイヤーを飽きさせません。
大きな港のあるステージでは、管理を怠っていたため水がオイルだらけで非常に汚い中を進んでいったり、すごく楽しげなクリスマスをモチーフにした雪山のステージでは、至る所にいる怖面の雪だるま達がプレイヤー目掛けて雪球を投げてきたり、
カエルの鳴き声が鳴り響く沼のステージでは、沼に入るとプレイヤーの足をかじりにピラニアが襲いかかったりと、ちょっと普通のゲームでは味わえない斬新さがあるのです。
こういったステージの中に隠されているアイテムを時には謎解きで入手したり、その世界で出てくるキャラクター達と協力したり、はたまた勝負を挑まれたりするので、ミニゲームをこなして入手したりとやりこみ要素がてんこ盛り。
このゲームのキーアイテムは、「音符」と「ジグソーパズル」なのですが、これらを集めないと先に進めないのもゲームを盛り上げる要因のひとつ。
ただし、これらのアイテムをステージ内で集める順番は特に決まっていないため(新アクションを覚えるまではある程度決まっているが・・・)、「自由度」は割りと高めです。
進むに連れて、必要な数が増えていくため、何度やられようとも先に進めた時の達成感を味わえます。
悪かった点
少し前に述べた通り、必要なアイテム数が徐々に増えていったり、ステージ内に出てくるギミックや仕掛けが後半に連れて非常に意地悪になるため難易度が高めになっています。今作一番のトラウマと言われてしまうほどの仕掛けを例に挙げるとすると、港の大きな船の内部に侵入し、外側についているプロペラをスイッチで一時的に止め、そこまで戻りに外へ出て、制限時間内にプロペラ内部にあるジグソーを取るというものがあります。
一見簡単そうに思えるが、実は大きなトラップ潜んでいるのも欠点。
スイッチがある部分が船のエンジンルームなのだが、下に落ちると即死で、エンジン部分の為かたくさんのプロペラや機械が回り続けているのです!
そのグルグルと回っている物の上を歩いて通って行かなければならないので、一瞬の操作ミスで滑り落ちて闇の底へ真っ逆さまということも…。
もちろん落ちたらステージの最初からやり直しになるので、せっかく集めていた音符を1から集め直すという非常に大変な作業戻しに遭います。
一応救済措置があり、別の部屋からスイッチを押すことにより、回転速度や動いている速度を遅くすることが出来るが慣れが必要です。
また、奥に行ってスイッチを押したところで安心出来ません。
なぜなら戻らないといけないからです。
おまけに制限時間付きなので、プレイヤーを焦らせるなんともいやらしい仕掛けになっています。
このように、ステージが進むに連れて制限時間内にどこかにたどり着く、キャラクターと制約付きのレースをしてゴールする、敵の大群を倒すなど、様々なミッションが増えていくため、徐々に難易度が上がっていくのがわかります。
なので、運という要素よりも、プレイヤーの腕を上げていかなければ、少々辛くなっていきます。
また、洋ゲー独特のキャラクターデザインのため少々抵抗がある人には、妙に不気味だったり、可愛く無いと思ってしまうかもしれません。
感想 まとめ
こういった自由度の高いゲームが17年も前に出ていたのが驚きです。今でもやり直してプレイをしますが、この独特の世界観や魅力的なキャラクター達にハマることが出来れば、何度でも遊べます。
飽きてしまっても、忘れた頃にまたやりたくなる、それがこのゲームのとても良い所だと思っています。
悪く言えば、中毒性があるということ。。
今ではHD版も出ているので、Xboxを持っている人はそちらの方で、64を持っている人は無印版をぜひオススメしたいです。
HD版は仕様変更により若干無印版よりも難易度が下がっているので遊びやすくなっていますが、難しさは変わりません。
歯応えのある難易度を感じたい、昔の箱庭ゲーを触れてみたい!そんな人はぜひプレイして欲しい作品です。
管理人の雑感

キャラクターも個性豊かなので、ハードなゲームシステムでもどこか憎めない部分があるのもこの作品の大きな魅力★
マリオやドンキーコングなどのアクション要素が高めのゲームが好きな方は、ぜひこれを機にプレイしてみてくださいね★